今日のラーマーヤナ原典のクラスで出て来た言葉について質問があったので、皆さんともシェアしますね。
अक्षय्यं
सुमहद्देवि प्रवृत्तं त्वद्विनाशनम् । रामं दशरथो राजा यौवराज्येऽभिषेक्ष्यति ॥ २-७-२०॥
akṣayyaṃ
sumahaddevi pravṛttaṃ tvadvināśanam |
rāmaṃ
daśaratho rājā yauvarājye'bhiṣekṣyati || 2-7-20||
マンタラー(मन्थरा [mantharā])がカイケーイーの不安を煽る言葉を並べ立てて、彼女を自分の思い通りに動かそうとしているところです。
ここで使われている「अक्षय्य [akṣayya]」という言葉を見ると、
その成り立ちは「क्षि क्षये [kṣi kṣaye] 朽ちる」という動詞の原形からではないかという予想はつきますが、
そしたらなぜ、य् [y] がふたつあるのか?という疑問も出て来ます。
क्षि + यत् 3.1.97 अचो यत् । ~ कित्याः धातोः प्रत्ययः
क्षे + य 7.3.84 सार्वधातुकार्धधातुकयोः । ~ गुणः
क्ष् अय् + य 6.1.81 क्षय्यजय्यौ शक्यर्थे । ~ धातोः यि प्रत्यये
このスートラは、6.1.78 एचोऽयवायावः । の延長のようなもので、अचि परे でなくても、यकारादौ प्रत्यये परे でも、अयवायावः が起きる事例です。
「可能である」という意味において(शक्यर्थे )、क्षि क्षये と जि जये の後に यत् が「可能」の意味において付加された場合、ए が अय् となる」という規定です。
それぞれ、क्षय्य(滅ばされ得るもの)जय्य(制圧され得るもの)という形と意味の言葉になります。
こうやって毎週2時間、じっくりとラーマーヤナのサンスクリット語の原典をじっくり勉強しているということは、奇跡のようなことです。
本当はインド人にこそ、しっかり勉強してもらいたいです。