ディヤーナシュローカ(ध्यानश्लोकः [dhyānaślokaḥ])
神様への捧げものをするとき、その神様のあり方を心に想い描く(ध्यान [dhyāna])ための詩句(श्लोक [śloka])です。
今回紹介するのは、踊りを奉納する前に唱えられるシュローカです。
踊りの神様と言えば、ナタラージャ(नतराजः [natarājaḥ] )という形で表れている、
シヴァ神ですね。ゆえにこれはシヴァ神に向けてのお祈りです。
आङ्गिकं भुवनं यस्य वाचिकं सर्ववाङ्मयम् ।
आहार्यं चन्द्रतारादि तं नुमः सात्विकं शिवम् ॥
āṅgikaṃ bhuvanaṃ yasya vācikaṃ sarvavāṅmayam |
āhāryaṃ candratārādi taṃ numaḥ sātvikaṃ śivam ||
(単語の意味的なつながり)
yasya その(シヴァ神)の
āṅgikam 体の動きは
bhuvanam この宇宙の全てです。
vācikam (そのシヴァ神の)言葉から生まれたものは
sarvavāṅmayam この全ての言語です。
āhāryam(そのシヴァ神の)装飾は
candratārādi 月や星などです。
tam その
sātvikam 本質的な
śivam シヴァを
numaḥ 私達は讃えます。
シヴァのダンスは、この宇宙の創造を表しています。
遠心力で髪の毛が水平に踊り、乱舞しているかの如く、軌道に沿って、秩序に沿って、踊る姿が表しているのは、、
惑星は恒星の周りを、バレエダンサーのように、自転しながら軌道の上を公転し続けている。 恒星も銀河も、猛スピードで動き、変化し続けている。ミクロの基準でも同じように、陽子の周りで電子が踊り、、
スイスのCERNにナタラージャの像が置かれているそうです。。
シヴァのダンスは、この宇宙の創造を表しています。
遠心力で髪の毛が水平に踊り、乱舞しているかの如く、軌道に沿って、秩序に沿って、踊る姿が表しているのは、、
惑星は恒星の周りを、バレエダンサーのように、自転しながら軌道の上を公転し続けている。 恒星も銀河も、猛スピードで動き、変化し続けている。ミクロの基準でも同じように、陽子の周りで電子が踊り、、
スイスのCERNにナタラージャの像が置かれているそうです。。
नुमः is of नु स्तुतौ to praise धातु + लट्/कर्तरि/First person/Plural = we praise
आङ्गिक means that which pertains to/produced by body limbs.
वाचिक means that which pertains to word/organs of speech.
वाच् + मय = वाङ्मय means that which is product/modification of words.
सर्ववाङ्मयम् and चन्द्रतारादि should be compound.
अन्वयः(単語の意味的なつながり)
यस्य (शिवस्य) आङ्गिकं भुवनम्, (यस्य) वाचिकं सर्ववाङ्मयम्, (यस्य) आहार्यं चन्द्रतारादि, तं सात्विकं शिवं नुमः ।
संगीतरत्नाकरः [saṃgītaratnākaraḥ] と題された文献の中の第7章 、
नर्तनाध्यायः [nartanādhyāyaḥ](踊りの章)の冒頭のシュローカのようです。
このシュローカの存在は、どなたか、きっと南インドの方が解説されているブログを拝見して知ったのですが、このご時世どこでもそうですが、文法の無知による間違いがあまりにも多いので、私の知る限りで正しいと思われる情報をこちらで紹介することにしました。
インドの伝統知識を学び教える人は、サンスクリット語をきちんと学ぶべきです。
サンスクリット語の土台が無ければ形骸化してしまいます。