新・サンスクリット語教授法

７日間のキャンプが終わり、今日遅めに出発する人達に向けて、
サンスクリット語の１日講座をしました。

今日のお題は、サマーサ（複合語）です。

生徒の中で最も日の浅い人は、「前にＴＴＣで習ったお祈りをデーヴァナーガリーで書いてみたことがあります」と仰っていました。
自ら勉強できるのは、とてもラッキーな資質を持っていますね。

でも、名詞の活用も習ったことの無い人にサマーサを教える？？

というのが、今までの常識的な考えかも知れませんね。
普通は、初心者には、デーヴァナーガリーや名詞・動詞の活用を教えるものです。

しかし、サンスクリット語の音やチャンティングに未だ慣れ親しんでいない人に、
デーヴァナーガリーや名詞・動詞の活用を教えるのは、
学ぶ方にとっても辛いし、だから、教える方も辛くなっちゃう。

ヴェーダーンタの教えを理解する為に、サンスクリット語を勉強してみよう、
という、いろんな意味で繋がりが見えて来た、大人の為には、
思考の整理に役立つコンセプトの理解に努めてもらいたい。

だから私は、限られた時間内で初心者を含むクラスを教える時こそ、
原型＋接尾語のコンセプト、カーラカ、サマーサ等、
特定の言語に頼らない、どの言語にも共通する言語構造の理解に
役立つトピックを教えます。


こういうことが出来るのは、スートラを含む、パーニニのシステムを使って
サンスクリット語文法を、伝統を知る先生方から学んだ恩恵によるものです。

２時間ほどのクラスで、サンスクリット語の初心者の方々にも、
パーニニシステムを枠組みとして言語構造を学ぶことによって、自国語の理解、自分の思考の整理、あらゆるものの認識の明瞭さ、
そして全てはシャーストラの正しい理解へと繋げることが出来る！
という点を分かってもらえて、満足してもらえて、私も満足でした。

これからも、伝統を守りながらも、
既成概念に捕らわれず、前代未聞なことでもどんどん試してみたいです。