ある人とのコミュニケーションより、私の書いたものを一部加筆修正して、以下に転記しますね。
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ヴェーダのお祈りは、人間のもともとあるラジャス(私利私欲)・タマス(憎悪・暴力・無知)の傾向から、サットヴァ(平和・全ての生きる者の幸せを願う)へと昇華させようと導くものです。
「宗教」や「お祈り」と言っても、サットヴァなもの、ラジャスなもの、タマスなものがあり、全て同じではありません。まずそれを理解することが大事です。
そして、毎日の祈りや生活をサットヴァへと高めていくように日々努力すること、それをヨーガと呼びます。
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人間の成長は、タマス ⇒ ラジャス ⇒ サットヴァの順です。
生まれてすぐの頃は何も知らず、寝るのが仕事。
そして身体的に成長すると、活発に動き出すようになる。
それから、座って理性的にものごとを考えたり、知恵がつくようになる。
分かりやすい例えは、布団に入って寝ている(タマス)ところから直ぐに、瞑想(サットヴァ)をしても、寝てるのか瞑想しているのか、タマスなのかサットヴァなのか、よく分からない。だから、起きたらまず、シャワーを浴びてシャキッとして、ヨガや散歩など身体を動かして、ラジャスの状態にしてから、瞑想をするという順番が望ましくなります。
祈りでも、藁人形に釘を打ち込むようなタマスなお祈りをいくらしていてもサットヴァにはなれないので、まずはガッツリ自分の周りを物質的に豊かにする努力をして、その為のラジャスなお祈りもしっかりする。
それがヴェーダの文化のお祈りなら、私利私欲なお祈りでも、生きとし生けるものの為に祈り、皆の幸せに役立つように出来ているので、自ずとサットヴァに導かれるようになっている。。という仕掛けです。
自他の隔たり無く世界の皆の幸せを祈り、サットヴァを高めるように心掛ければ、ヴェーダの文化のお祈りでなくても、どの文化のお祈りでも同じだと思います。
要は「心掛け」ですね。人間は放っておいてもタマスからラジャスにはなれますが、サットヴァになるには、よっぽどの毎日の心掛けが必要です。
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