サンスクリット語文法の習い始めは、
「लट् は現在形で、लोट् は命令形で、、」と、
「लकार の意味 = लकार の名前」のように学びますが、
それはテンポラリーな命名であることを認識しておかなければなりません。
なぜなら、विभक्ति(格)と विभक्त्यर्थ(格の意味)のように、
लकार と लकारार्थ(लकार の意味)の関係も、
1:N の関係だからです。
ゆえに、「1つのलकार の意味=लकार の名前」として命名し、その名前に凝り固まってしまうと、後々パーニニの勉強をするときに混乱するので、初等の勉強では、लकार の名前はテンポラリーであることを分かってもらう必要があります。
例えば、लिट् の परोक्षे も、स्म という उपपद があれば、लट् にも使えます。
また、लिङ् と लोट् の重なる部分は多いのは良く知られていますし、
さらに、Benediction(आशीः)は、लिङ् と लोट् でも表現できますが、その場合はそれなりの形になります。
こういう説明は、लकार の名前を1つの意味で決定し、1:1の関係にして頭の中で定着してしまうと、難しくなります。。