ヴェーダの言葉は、
盲目的に信じるためのものではありません。
この点において、
ヴェーダは、他の多くの宗教とは、性質が異なります。
ヴェーダの言葉は、
人間が、客観的に世界を認識できるよう、
それを助けるためにあります。
既に存在しているものでも、
それについて知ることができなかった為に、
認識できていなかったことに対して、
言葉を与えることにより、
それを認識できるようになります。
存在しないものを提唱し、
それを信じなさい、というのではありません。
例えば、
重力は既に存在していたけれども、
「重力」という言葉とその意味を説明してもらって初めて、
重力というものを認識できるようになります。
そうやって、世界の認識がより明瞭になるのです。
ヴェーダは、人間に対して、
曖昧な考え方を正すように、促しているのです。
自分が本当に欲しいものは何だったのか?
という根本的な問題を曖昧にしたまま、
地球の人口のほぼ全員は、
とりあえず目先や死後の楽しい経験を追いかけることに忙しいまま、
人生の全ての時間を消耗します。