リシケシのガンガー |
5月12日(土)に勉強したことをまとめておきました。
復習にご活用ください。
できれば、クラスに参加していた人や、参加していなかった人も交えて、
いろいろディスカッションしながら復習してみてください。
Vishnusahasranamaのクラス
9つ目のシュローカまでをチャンティングして、6つ目のシュローカの意味まで見ました。
プルシャ・アルタを明瞭にすることの重要さ、
ダルマの重要さについてもお話しましたね。
・祈り(イーシュヴァラ/普遍的秩序の認識)
自分の全ての行いと経験に、普遍的秩序が見いだせるようになること。
つまり、イーシュヴァラの認識ができること。
・リーチング・アウト(思いやりの手を伸ばす行為)
小さな自分の認識の殻を破って、大きな自分、つまり普遍的秩序と対立していない心を造ること。
どちらも、客観性を高めるためにあります。
この二つはどちらも、実践するためにあります。
祈りとリーチング・アウトの実践によって造られた心によって、
ヴェーダーンタの教えの意味が、よりクリアーに、
自分の意味として楽しむことができるのです。
Vishnu(イーシュヴァラ)の名前は、単に他と識別するための名前ではなく、
サンスクリット語であるその名前の意味を理解することにより、
イーシュヴァラとは何かを、より明瞭に知ることに繋がります。
チャンティングのクラス
前回勉強したシックシャー(発声学)にもとづいて、自分の体のどの部分から、どのようにして、発声されているのか、
ひとつひとつの音に関して、きちんと認識しながら、
チャンティングの練習をしましょう、という話をしましたね。
赤い本にある、4.文献の勉強の前にするお祈り
までを見ました。
こちらに音源がありますので、復習に使ってください。
Soundcloud Medha Michika のページ
次回は、この3つのシュローカの意味を見ながら、
さらに練習をすすめていきます。
サンスクリット語文法のクラス
水色の本に記載されている表を、1から順に見ていきながら、今までのおさらいを兼ねて、いろいろ学びましたね。
誰かに説明しながら復習することをお勧めします。
・IAST表記法
サンスクリット語をローマ字で表す方法のひとつ
・ ヴァルガ(वर्गः [vargaḥ])=組
カ・ヴァルガといえば、kの段の5つの音でしたね。
・母音の名前
1拍の長さの母音を、ह्रस्वः [hrasvaḥ]、
2拍の長さの母音を、दीर्घः [dīrghaḥ]
と呼ぶ、と学びました。
サンスクリット語の発音をひとつづつ、表記法も併せて勉強することも始めましたね。
今回はऋ/ॠまで見ました。次回はऌ,ए,ओなどからですね。
これも、水色の本に沿って復習しておくことをお勧めします。
カーラカにういても学びましたね。
これが今日の目玉でもあります。
カーラカとは、「ある行為を達成する為に必要な主要な要素」です。
カーラカには6つありましたね。
- कर्ता [kartā] 行動の行い手、主体
- कर्म [karma] 行動の対象、されるもの
- करणम् [karaṇam] 行動の手段・ツール
- संप्रदानम् [saṃpradānam] 行動の結果の受取り手
- अपादानम् [apādānam] 行動の起点
- अधिकरणम् [adhikaraṇam] 行動の範囲(時間・空間・主題における)
日常の一場面を切り出し、
そこにある行動・動作を抜き出し、
それに関するカーラカを見つけてみてください。
例えば、
「今朝私は、カフェにある大きなソファに腰かけ、昨日届いた手紙をカバンから取り出し、マスターが淹れてくれたコーヒーを飲みながら、それをゆっくり読みました。 」
この文章にある行動・動作はいくつありますか?
ある
腰掛ける
届く
取り出す
淹れる
飲む
読む
それぞれの動作に直接繋がっているカーラカを見つけましょう。
ヴァーキャ・ヴリッティのクラス
ヴァーキャとは、文章のこと。
ヴリッティとは、ここでは解説という意味。
文章は、単語によって構成されています。
ヴェーダは言葉という形の、知る手段です。
人間が理解し、人間の幸せを満たす為に、
ヴェーダは、膨大な数の文章を、人間に向かって教えています。
そのヴェーダの全ての文章は、最終的には、たった一つのことを教えるためにあります。
ヴェーダの知識全て、人間が知りえる知識の全ては、
幸福の追求において、最終的には、一つのタイプの文章に集約されます。
それが、マハーヴァーキャです。
マハーヴァーキャを構成する3つの単語:
ジーヴァ(जीवः [jīvaḥ])あなた
イーシュヴァラ(ईश्वरः [īśvaraḥ])全て
アイキャ(ऐक्यम् [aikyam])ひとつであること
を表す単語の意味を解説し、
それが文章として、人間の幸福を完全に満たす意味を成すように、
解説しているのが、
ヴァーキャ・ヴリッティです。
つまりこれは、マハーヴァーキャ・ヴリッティなのです。
最初のふたつのシュローカは、
ヴィシュヌとグルに対するナマスカーラ(祈り)でしたね。
3つ目のシュローカでは、
アディカーリットヴァ(अधिकारित्वम् [adhikāritvam])のトピックになりましたね。
次回は、このアディカーリットヴァについて、
タットヴァボーダで紹介されている、साधनचतुष्टयम् [sādhanacatuṣṭayam]に沿って、
詳しく見ていきます。