「ひかり」は昔は「ピカリ」だった!
日本語練習帳 (大野 晋 著)
この本の中では、
現在の日本語のハ行の音は、昔はパ行で発音されていた、
という記述がありました。
そこで思い出したのが、サンスクリットの「H」と「B」の位置の遠さと、
「P」の位置関係。
サンスクリットの音の表(水色の本の表です)で見ると、
左から5列目までの子音の、無清音・有声音は、
日本語の清音・濁音に相当します。
清音とは、濁点のついていない音、
濁音とは、濁点のついている音。
この点は日本語は分かり易いですね。
喉から出す無声音と有声音は、カとガ。
同様に、チャ と ジャ、タ と ダ
と対応しています。
しかし、最後の行の唇から出る音だけは、
パ と バ
と、半濁音と濁音のペアーになっている。
日本語の現在のハヒフヘホが、昔はパピプペポだったそうですが、
そのほうが、音声学的にも辻褄があいます。
サンスクリットの音声学(シックシャー)を勉強していると、
他にもいろいろ見えてきて、面白いですよ。