「汝自身を知れ」という格言が、どういう意味でアポロン神殿に刻まれたのか、それをソクラテスがどういう意味で解釈したのか、さらに後の人々がそれをどのように解釈したのかは、私は知りませんし、ここで持ち寄り議論することではないでコメントなどはしていただく必要はありませんが、
自分自身の存在が、本質的には、この宇宙で唯一の本物の存在であり、宇宙の全てが頼っている存在であることを知らないから、自分以外の頼れない存在に頼ろうと奔走し続ける人生を送る羽目になっているのです。だから、汝、自身を知らないといけない。
でも、もともと知らない上に、対象化も経験もできるものではないから、知る手段がなく、知る由もありません。さらに、自分の本質を自分は知らないということも知らないし、なぜ知らないといけないかなんてことも知らない。まずそのことを知ることから。「無知の知」ですね。ソクラテスはそれをどういう意味で言ったのかは知らないですけど。今それは関係ないので、コメントなどでその解釈を教えていただく必要もありません。