資本主義思想が根付いていて、合理的な経済活動が優先されている日本では、
勉強する際にかかる費用は、受講料や教科書代、施設利用料など、
「値段」が明記されている場合が多いですが、
インドのアシュラムの多くでは、全ての行動原理・思想が日本とは根本的に違うので、
そんな簡単には行かないですね。
滞在施設の費用へのドネーションと、先生へのお礼(ダクシナ)について、
よく質問されるので、ここにまとめてみました。
滞在費としては、ドネーションとしてオフィスの会計に渡し、
受け取った知識への尊敬を表す為には、お礼として先生に直接ダクシナとして渡します。
ドネーションは、
実務的な滞在費+貢献(滞在費を払えない学生やサドゥーへ等)
として考えれば良いと思います。
実務的な滞在費は、現在のインドの宿泊施設の相場で考え、
それにプラスして、より多くの人が、このアシュラムで提供する勉強の恩恵が受けられるように、
貢献者として喜んでもらい、自分も成長するチャンスとして、ドネーションすると良いと思います。
日本では寄付の文化が諸外国に比べて発展していませんが、
インドは自己成長の手段として寄付をする文化が発展しているので、
これぞインドでするべき体験として、ぜひ活用してみてください。
ダクシナについて、
先生は、生徒にもアシュラムにも誰にも雇われている訳ではありません。
単なる親切心と、文献に対する忠誠心で教えているだけです。
この点は、資本主義社会のなかでの先生・生徒関係とは全く違うので、
しっかり肝に銘じておく必要があります。
よって、ダクシナは、決して「受講料」や「日給」「月謝」などではありません。
ダクシナとは自分が、先生を通して、自分と知識の関係を築いていく手段です。
伝統においてダクシナは、学びに欠かせない要素のひとつですが、
いくらか?というと、完全に個人的な価値観次第です。
結局は自分と自分の頭の中でずっと育っていく知識との関係なので、
私の場合は、知識と共に後悔が付いてまわらないよう、
機会のあるごとに、先生の役に立ち、自分でもしっかり満足できるようなダクシナをして、
自分と知識との良い関係を築くようにしています。
ご参考になれば幸いです。。。