インドの食事のマナーについて、多くの人に知ってもらえるよう、ビデオの作成を考案しています。
絵コンテを作成するためのアイディアを、以下に列挙してみました。
追加・改良できる点があればお知らせください。
また、こちらの「アシュラム滞在の心得」もご参考にしてください。
日本では「インドの食事マナー」を聞くと、とにかく手で食べていればOKだと思っている人がほとんどでしょう。
しかし、手で食べることよりも、もっと大事なマナーがあるのです!
それを知らずにいる日本人が多いのが現状なので、それを知ってもらうためにビデオを作ろうと考えました。
インドの食事のマナーにおいて、一番大事なことは、
「手で食べていようがスプーンを使っていようが、
一度食べだしたら、食べ終わって手を洗うまでは、
自分のお皿の中の食べ物以外は絶対に触れない!」
ということです。
食べている途中や、食べ終わってから手を洗っていないのに、
他の人のお茶碗にご飯をよそってあげたり、急須からお茶を注いだり、
鍋やお菓子の入った箱を持って人に勧めたり、といったことは、
日本では自然な気遣いとして行われていますが、
インドではアシュチ(不浄)とされます。
そのようにして触れられた器の中にある食べ物・飲み物は、
他の人が食べられなくなってしまい、無駄になってしまうという、
迷惑行為になってしまうのです。
アシュチ(不浄)とな何かは、後で説明しますね。
このマナーはシンプルなのですが、実際どの時にどうするかは、
教養のあるインド人から、インドでの生活の中で逐一指摘してもらわなければ、
なかなか身に付きません。
インドに何年間住んでいても、英語が話せなかったり、コミュニケーションがつたない人は、食事のマナーについて無知なままでいることも事実です。
日本人の食事のマナー、特に、食事の配膳のマナー(女子力とか言われているやつですか?)は、インド的には不浄とされるものがほとんどです。
長年身に沁みついてしまって、なかなか取れないかもしれませんが、
自分の行動に細心の注意を払って、自動的になってしまっている習慣を変えるのは、
とても良い心のトレーニングになるでしょう。
なぜマナーが大切なのか
食事のマナーを学ぶことにより、食べるという行為を神聖なものに変換するのです。
ヴェーダの文化において、食べるという行為は、単に空腹を満たしたり、栄養を摂取するための行為ではなく、自分自身の本質であるバガヴァーンへの捧げものをする行為だとされています。
食べるという行為は神聖な行為であり、バガヴァーンへのプージャーなのです。
神聖な行為ゆえに、それなりの作法やマナーがあるのです。
プージャーでは、ナイヴェーディヤといって、バガヴァーンに食べ物を捧げるステップがあります。そのステップには作法があります。
バガヴァーンへナイヴェーディヤを捧げる作法は、バガヴァーンへに接する正しい態度を培い、さらにバガヴァーンとは何かの理解を助けてくれます。
食事のマナーは、ナイヴェーディヤの作法と、基本は同じです。
つまり、食事のマナーを学ぶことは、バガヴァーンへの接し方を学ぶことに等しいのです。
バガヴァーンへの接し方を学ぶことにより、同じ尊敬と神聖さを持った自分との接し方を学ぶのです。
バガヴァッド・ギーター15章
・15章をチャンティングしながら配膳します。
・歌い終わって、「ハラハラマハーデーヴァ!」と言ってから食べ始めましょう。
・15章を暗記してみよう。
・ギーターの本は食べるテーブルに置いたり、食べてから触るのはやめましょう。
・朝ごはん、ファスティングの時は歌いません。
シュチ・アシュチ
浄・不浄と訳すこともできまが、神様に捧げられるものなのか、そうでないのか、というアイディアです。
神様に捧げられるもののみを、自分に捧げる。
神様に捧げられないものは、自分にも捧げられない。
神様と自分の本質が同じであることを知るために必要な、自己受容を育てる心構えです。
食べ物がアシュチになる原因をジュタと呼びます。
・手で食べることよりも、食べ始めたら自分のお皿の中以外のものを触らない!というのが鉄則。
=お手本=
・自分が食べられる分だけを入れてもらったら、ストップ!と誰でも分かりやすく意思表示する。
・一度食べ始めたら、食べることに専念する。
・お代わりをしたければ、人に頼む。
・食べ終わったら、必ず手と口を洗う。
=NG集=
・一度自分の皿に入ったものを返そうとする。(日本人特に注意!!そうならないように、お皿に入れられる前に、相手にちゃんと伝わる形で、きちんと意思表示しましょう。)
・ちょっとちょうだい~、と人のお皿から食べる。
・ちょっと食べる~?と自分の皿の中のものを勧める。(日本人特に注意!!)
・お代わりするために、右手を使って配膳具を触る。(人に頼みましょう)
・食べ終わっていないのに、お代わりの手伝いをする。(日本人特に注意!!)
・食べ終わってから、まだ手を洗っていないのに、お代わりのお手伝いをする。 (日本人特に注意!!)
・塩や調味料を食べながら右手で触る。(人に頼みましょう)
・食べている途中に立つ。
・食堂以外の場所で食べる。(日本人特に注意!!)
・立って飲み食いする。
・食べている途中にキッチンに入る。
・お茶を飲んでいるときも同じです。飲んでいる途中に、お菓子の箱や袋を触ったり、人のお茶を注いだりする必要はありません。お茶を飲み終わって、手と口をゆすぐまでは、自分のコップと食べ物以外には触れてはなりません。(日本人特に注意!!)
エマージェンシー
・お代わりをしてくれる人が見つからなければ、自分で立って、左手でよそぐ。
・お皿を配膳台に載せない!
・配膳する食べ物や器具がアシュチにならないよう、食べる人の食器やテーブルなどに触れないよう、気をつけましょう。
=お手本=
・みんながお腹いっぱいになるまで、しっかりたっぷり、食べ物をふるまいましょう。
・早めに食堂に来て、自ら進んで笑顔で配膳しましょう。
・サンニャーシンには進んでサーブすると良いでしょう。
・右手で配膳。
・杓子の左側から注ぐ。
・甘いものや調味料は端っこに。
・ご飯などの主食は真ん中に。
・杓子がお皿に着かないように、距離をあけて上から落とす。
・どのぐらい入れるか聞いてあげながら、たっぷり注いであげる。
・先に食べる側なら、早めに食べ終わり、配膳している人と交代してあげましょう。
・生理中はゆっくりお休みして、他の人から助けてもらうことを学びましょう。配膳もお休みして、他の人にサーブしてもらいましょう。
・特に男性は、配膳用具に触れることをためらっている女性を見かけたら、その理由を問わずに、進んで配膳をしてあげましょう。
=NG集=
・食べながら・飲みながらサーヴィングする 。(日本人特に注意!!)
・杓子やトングが皿や皿に載っている食べ物に着いている。(日本人特に注意!!)
・左手でお皿を持つ。(日本人特に注意!!)
・人の食べている食器を触って、手を洗わずにまた別の人の食器を触る。(日本人特に注意!!)
・バケツを食べている人のテーブルや床に置く。
・ちまちまよそぐ。(日本人特に注意!!)
・いっぱいよそぎすぎる。
・味見する。(日本人特に注意!!)
・匂いを満喫する。(日本人特に注意!!)
・ノンベジを扱っているキッチンで作られた食べ物は、ベジであっても、厳格にはベジとは呼べないので、神様に捧げたり、インドからのスワミジに勧めたりするのはやめましょう。(日本人特に注意!!)
・インドの伝統を重んじる人の中では、外食をすること自体、行儀の良いことではありません。どこの誰が作ったか分からないものを口に入れることは避けて、ベジタリアンとは何かを理解している人が作ったものを食べるようにするのが良いでしょう。(日本人特に注意!!)
・調理ができる人も、宗教的に清い人に限定されています。例えば、朝お風呂に入る前はNGです。
・勉強する机とアーサナは、食べるテーブルとアーサナとは、同じであってはいけないものなので、やむ得ない場合は、食べる際には本や筆記用具は全てテーブルから下ろし(でも、床に直接置くのもNGです!)、食べ終わった後はテーブルを拭いて、手と口をきっちりゆすいでから勉強に戻りましょう。
・神様に捧げる食べ物は、作り立ての湯気が出ている食べ物であるべきなので、当然、作り置きのもの、食べさし・残り物=味見をしたもの・匂いを味わったものは、神様にも人間にも、食用に適していません。
・キッチンや食堂ではもちろんですが、自分の部屋以外ではどこでも、女性は髪の毛を結ぶ必要があります。
・食べ物の原材料を全てチェックする習慣をつけるのも、ベジタリアンとして以前に、賢い消費者として、良いことです。
絵コンテを作成するためのアイディアを、以下に列挙してみました。
追加・改良できる点があればお知らせください。
また、こちらの「アシュラム滞在の心得」もご参考にしてください。
はじめに
日本では「インドの食事マナー」を聞くと、とにかく手で食べていればOKだと思っている人がほとんどでしょう。
しかし、手で食べることよりも、もっと大事なマナーがあるのです!
それを知らずにいる日本人が多いのが現状なので、それを知ってもらうためにビデオを作ろうと考えました。
インドの食事のマナーにおいて、一番大事なことは、
「手で食べていようがスプーンを使っていようが、
一度食べだしたら、食べ終わって手を洗うまでは、
自分のお皿の中の食べ物以外は絶対に触れない!」
ということです。
食べている途中や、食べ終わってから手を洗っていないのに、
他の人のお茶碗にご飯をよそってあげたり、急須からお茶を注いだり、
鍋やお菓子の入った箱を持って人に勧めたり、といったことは、
日本では自然な気遣いとして行われていますが、
インドではアシュチ(不浄)とされます。
そのようにして触れられた器の中にある食べ物・飲み物は、
他の人が食べられなくなってしまい、無駄になってしまうという、
迷惑行為になってしまうのです。
アシュチ(不浄)とな何かは、後で説明しますね。
このマナーはシンプルなのですが、実際どの時にどうするかは、
教養のあるインド人から、インドでの生活の中で逐一指摘してもらわなければ、
なかなか身に付きません。
インドに何年間住んでいても、英語が話せなかったり、コミュニケーションがつたない人は、食事のマナーについて無知なままでいることも事実です。
日本人の食事のマナー、特に、食事の配膳のマナー(女子力とか言われているやつですか?)は、インド的には不浄とされるものがほとんどです。
長年身に沁みついてしまって、なかなか取れないかもしれませんが、
自分の行動に細心の注意を払って、自動的になってしまっている習慣を変えるのは、
とても良い心のトレーニングになるでしょう。
なぜマナーが大切なのか
食事のマナーを学ぶことにより、食べるという行為を神聖なものに変換するのです。
ヴェーダの文化において、食べるという行為は、単に空腹を満たしたり、栄養を摂取するための行為ではなく、自分自身の本質であるバガヴァーンへの捧げものをする行為だとされています。
食べるという行為は神聖な行為であり、バガヴァーンへのプージャーなのです。
神聖な行為ゆえに、それなりの作法やマナーがあるのです。
プージャーでは、ナイヴェーディヤといって、バガヴァーンに食べ物を捧げるステップがあります。そのステップには作法があります。
バガヴァーンへナイヴェーディヤを捧げる作法は、バガヴァーンへに接する正しい態度を培い、さらにバガヴァーンとは何かの理解を助けてくれます。
食事のマナーは、ナイヴェーディヤの作法と、基本は同じです。
つまり、食事のマナーを学ぶことは、バガヴァーンへの接し方を学ぶことに等しいのです。
バガヴァーンへの接し方を学ぶことにより、同じ尊敬と神聖さを持った自分との接し方を学ぶのです。
バガヴァッド・ギーター15章
・15章をチャンティングしながら配膳します。
・歌い終わって、「ハラハラマハーデーヴァ!」と言ってから食べ始めましょう。
・15章を暗記してみよう。
・ギーターの本は食べるテーブルに置いたり、食べてから触るのはやめましょう。
・朝ごはん、ファスティングの時は歌いません。
シュチ・アシュチ
浄・不浄と訳すこともできまが、神様に捧げられるものなのか、そうでないのか、というアイディアです。
神様に捧げられるもののみを、自分に捧げる。
神様に捧げられないものは、自分にも捧げられない。
神様と自分の本質が同じであることを知るために必要な、自己受容を育てる心構えです。
食べ物がアシュチになる原因をジュタと呼びます。
食べるとき編
イントロダクション・手で食べることよりも、食べ始めたら自分のお皿の中以外のものを触らない!というのが鉄則。
=お手本=
・自分が食べられる分だけを入れてもらったら、ストップ!と誰でも分かりやすく意思表示する。
・一度食べ始めたら、食べることに専念する。
・お代わりをしたければ、人に頼む。
・食べ終わったら、必ず手と口を洗う。
=NG集=
・一度自分の皿に入ったものを返そうとする。(日本人特に注意!!そうならないように、お皿に入れられる前に、相手にちゃんと伝わる形で、きちんと意思表示しましょう。)
・ちょっとちょうだい~、と人のお皿から食べる。
・ちょっと食べる~?と自分の皿の中のものを勧める。(日本人特に注意!!)
・お代わりするために、右手を使って配膳具を触る。(人に頼みましょう)
・食べ終わっていないのに、お代わりの手伝いをする。(日本人特に注意!!)
・食べ終わってから、まだ手を洗っていないのに、お代わりのお手伝いをする。 (日本人特に注意!!)
・塩や調味料を食べながら右手で触る。(人に頼みましょう)
・食べている途中に立つ。
・食堂以外の場所で食べる。(日本人特に注意!!)
・立って飲み食いする。
・食べている途中にキッチンに入る。
・お茶を飲んでいるときも同じです。飲んでいる途中に、お菓子の箱や袋を触ったり、人のお茶を注いだりする必要はありません。お茶を飲み終わって、手と口をゆすぐまでは、自分のコップと食べ物以外には触れてはなりません。(日本人特に注意!!)
エマージェンシー
・お代わりをしてくれる人が見つからなければ、自分で立って、左手でよそぐ。
・お皿を配膳台に載せない!
配膳(サーヴィング)するとき編
イントロダクション・配膳する食べ物や器具がアシュチにならないよう、食べる人の食器やテーブルなどに触れないよう、気をつけましょう。
=お手本=
・みんながお腹いっぱいになるまで、しっかりたっぷり、食べ物をふるまいましょう。
・早めに食堂に来て、自ら進んで笑顔で配膳しましょう。
・サンニャーシンには進んでサーブすると良いでしょう。
・右手で配膳。
・杓子の左側から注ぐ。
・甘いものや調味料は端っこに。
・ご飯などの主食は真ん中に。
・杓子がお皿に着かないように、距離をあけて上から落とす。
・どのぐらい入れるか聞いてあげながら、たっぷり注いであげる。
・先に食べる側なら、早めに食べ終わり、配膳している人と交代してあげましょう。
・生理中はゆっくりお休みして、他の人から助けてもらうことを学びましょう。配膳もお休みして、他の人にサーブしてもらいましょう。
・特に男性は、配膳用具に触れることをためらっている女性を見かけたら、その理由を問わずに、進んで配膳をしてあげましょう。
=NG集=
・食べながら・飲みながらサーヴィングする 。(日本人特に注意!!)
・杓子やトングが皿や皿に載っている食べ物に着いている。(日本人特に注意!!)
・左手でお皿を持つ。(日本人特に注意!!)
・人の食べている食器を触って、手を洗わずにまた別の人の食器を触る。(日本人特に注意!!)
・バケツを食べている人のテーブルや床に置く。
・ちまちまよそぐ。(日本人特に注意!!)
・いっぱいよそぎすぎる。
・味見する。(日本人特に注意!!)
・匂いを満喫する。(日本人特に注意!!)
その他編
・ノンベジを扱っているキッチンで作られた食べ物は、ベジであっても、厳格にはベジとは呼べないので、神様に捧げたり、インドからのスワミジに勧めたりするのはやめましょう。(日本人特に注意!!)
・インドの伝統を重んじる人の中では、外食をすること自体、行儀の良いことではありません。どこの誰が作ったか分からないものを口に入れることは避けて、ベジタリアンとは何かを理解している人が作ったものを食べるようにするのが良いでしょう。(日本人特に注意!!)
・調理ができる人も、宗教的に清い人に限定されています。例えば、朝お風呂に入る前はNGです。
・勉強する机とアーサナは、食べるテーブルとアーサナとは、同じであってはいけないものなので、やむ得ない場合は、食べる際には本や筆記用具は全てテーブルから下ろし(でも、床に直接置くのもNGです!)、食べ終わった後はテーブルを拭いて、手と口をきっちりゆすいでから勉強に戻りましょう。
・神様に捧げる食べ物は、作り立ての湯気が出ている食べ物であるべきなので、当然、作り置きのもの、食べさし・残り物=味見をしたもの・匂いを味わったものは、神様にも人間にも、食用に適していません。
・キッチンや食堂ではもちろんですが、自分の部屋以外ではどこでも、女性は髪の毛を結ぶ必要があります。
・食べ物の原材料を全てチェックする習慣をつけるのも、ベジタリアンとして以前に、賢い消費者として、良いことです。