2024年8月25日日曜日

ラーマーヤナ原典の資料を準備しながら。。

 【ラーマーヤナ原典の資料を更新しました】

【ちなみに私は、サンスクリット文法は、インドの若者に広くもっときちんと勉強していただきたいと切に願っています。。】
 
ヴァールミーキ・ラーマーヤナの中で、チットラクータに秋が過ぎて冬が到来するシーン。
 
いつの頃か分からない古に著されたサンスクリット語の言葉も、プージヤ・スワミジの解説に導いてもらいながら、サンスクリット語の文法に沿って理解すると、時空を超えて直接的に状況がそのまま感じられ、言葉の成せる奇跡の業だなぁと思います。
(最高の言葉の成せる奇跡はヴェーダーンタの聖典の教えです。)
 
以下に私のつたない日本語の意訳を伴った、オンラインクラスの資料の抜粋をシェアしますが、それでは全然伝わらないので、やっぱりサンスクリット語の文法を勉強してもらえたら、ダイレクトに伝わって来ますよ。
 

नीहारपरुषो लोकः पृथिवी सस्यशालिनी । जलान्यनुपभोग्यानि सुभगो हव्यवाहनः ॥३-१६-५॥

nīhāraparuṣo lokaḥ pṛthivī sasyaśālinī |

jalānyanupabhogyāni subhago havyavāhanaḥ ||3-16-5||

 

·      लोकः 1/1 नीहारपरुषः 1/1 [lokaḥ 1/1 nīhāraparuṣaḥ 1/1] = 世界は霧に包まれてくすみがかり、

·      पृथिवी 1/1 सस्यशालिनी 1/1 [pṛthivī 1/1 sasyaśālinī 1/1] = 大地は収穫された穀物が積み上げられ、

·      जलानि 1/3 अनुपभोग्यानि 1/3 [jalāni 1/3 anupabhogyāni 1/3] = 水は(冷た過ぎて)触れられなくなり、

·      हव्यवाहनः 1/1 सुभगः 1/1 [subhagaḥ 1/1 havyavāhanaḥ 1/1] = 火は恵みのものとなります。

 

 

सेवमाने दृढं सूर्ये दिशमन्तक सेविताम् । विहीनतिलकेव स्त्री नोत्तरा दिक्प्रकाशते ॥३-१६-८॥

sevamāne dṛḍhaṃ sūrye diśamantaka sevitām |

vihīnatilakeva strī nottarā dikprakāśate ||3-16-8||

 

·      सूर्ये 7/1 अन्तकसेविताम् 2/1 दिशम् 2/1 दृढम् 0 सेवमाने 7/1 [sūrye 7/1 antakasevitām 2/1 diśam 2/1 dṛḍham 0 sevamāne 7/1] = 太陽は死神が司る方向(南)に定着して留まり、

·      विहीनतिलका 1/1 स्त्री 1/1 इव 0 उत्तरा 1/1 दिक् 1/1 0 प्रकाशते III/1 [vihīnatilakā 1/1 strī 1/1 iva 0 uttarā 1/1 dik 1/1 na 0 prakāśate III/1] = ティラカをつけていない女性のように、北の方角は明るくありません。

 

 

रविसङ्क्रान्तसौभाग्य स्तुषारारुणमण्डलः । निःश्वासान्ध इवादर्शश्चन्द्रमा न प्रकाशते ॥३-१६-१३॥

ravisaṅkrāntasaubhāgya stuṣārāruṇamaṇḍalaḥ |

niḥśvāsāndha ivādarśaścandramā na prakāśate ||3-16-13||

 

·      रविसङ्क्रान्तसौभाग्यः 1/1 तुषारारुणमण्डलः 1/1 चन्द्रमाः 1/1 [ravisaṅkrāntasaubhāgyaḥ 1/1 tuṣārāruṇamaṇḍalaḥ 1/1 candramāḥ 1/1] = 太陽が過ぎ去ってしまった運命の、霧により赤みがかった輪を持つ月は、

·      निःश्वासान्धः 1/1 आदर्शः 1/1 इव 0 0 प्रकाशते III/1 [niḥśvāsāndhaḥ 1/1 ādarśaḥ 1/1 iva 0 na 0 prakāśate III/1] = 息を吹きかけられて曇った鏡のように、輝いていません。

 

ちなみに、このような自然の情景だけでなく、祈りの儀式についてなども、インドの伝統が守られているおかげで、グルクラムで毎日暮らしていた情景と重なり、ラーマーヤナのシュローカの中にそのまま入ることができます。
インドの伝統文化を守ってくださっている全てのインド人へ、my deepest ナマハ。